インフルエンザ大流行。感染対策をしっかり！

今週初め、川薩保健所からこの地域のインフルエンザの流行発生警報が発令されました。『川薩保健所管内でのインフルエンザの定点報告が、第2週（平成31年1月7日～1月13日）で 75.57 となり、警報レベル（警報開始基準30.0）を超えた』とのこと。通常毎週金曜日の報告ですが、前週（第1週）の27.86より倍以上となり、今後も感染者数の増加が予想され、早めに報告がなされたようです。

感染症情報は1週間前の統計データになりますが、感染症の動向や傾向を知るのにはとても大事な情報です。10以上でインフルエンザ注意報、30以上でインフルエンザ警報が出され、今シーズンは昨年同様、例年より早く注意報、続いて警報が出されております。

インフルエンザの定点（医療機関）は、県下93か所、川薩保健所管内は7か所です（全国では約5000か所で、小児科が約3000、内科が約2000か所）。定点の数は、1週間に合計何人の患者数の報告があったかということです。今回は定点で1週間に約76人（1日に約11名）の患者さんが報告されています。昨年はこの数字が最大で129.00（第3週H30.1/15-21；過去最高）でした。例年、流行のピーク（2月半ば）は5週ほどで収束しております。しかしながら今年は昨年同様1月のこの時期で大流行しており、当分の間は感染が続きそうです。ご注意ください！

以下、インフルエンザの情報です。ご参照ください。

▷ 鹿児島県の情報：http://www.pref.kagoshima.jp/kenko-fukushi/kenko-iryo/kansen/hasseidoko/index.html

▷ 学校等欠席者・感染症情報システム：https://scl11.953862.net/schoolkoukai/view_all.php

▷ 国立感染症研究所：https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/a/flu.html

 インフルエンザはかからないこと、感染の予防が基本です。流行前はワクチン接種ですが、今この流行期では、感染していてもまったく症状のない方（不顕性感染）や軽い風邪症状だけで本人も周囲も気づかない方も少なくありません。このため 咳エチケット（マスクの着用）が飛沫、拡散防止の点から大切です。石鹸での手洗い や アルコールでの手指消毒、休養はもちろん、人混みへの外出も控えましょう。

かかってしまったならば、安静・休息・水分補給が基本です。具合が悪ければ早めに医療機関を受診しましょう。抗インフルエンザウイルス薬の服用を適切な時期（発症から48時間以内）に開始すると、発熱期間は通常1～2日間短縮され、鼻やのどからのウイルス排出量も減少します。なお、症状が出てから2日（48時間）以降に服用を開始した場合、十分な効果は期待できません。効果的な使用のためには用法、用量、期間（服用する日数）を守ることが重要です。

かみむら耳鼻咽喉科でも、今シーズンは、インフルエンザ、あるいは疑いの患者さんが多く、迅速簡易検査で、ここ1週間は、毎日4-5人のインフル陽性の患者さんが来院されています。迅速検査陰性の患者さんでも、臨床的にインフルらしき症状の方は、この時期（インフル警報がでている流行期）はインフル感染を疑って対処・治療を行っております。インフル流行期のこの時期は、院内感染防止の点からも、お車での待機等ご迷惑をおかけしておりますが、ご理解のほどよろしくお願いいたします。

＊インフルエンザについて、当院ホームページの「院長コラム」2014年12月にも、わかりやすく書いてありますので、ぜひご覧ください。